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体と心と思想をめぐって勝手に生まれてきた言葉


by bonishijima
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不況の中で

ずっと割合暖かかったけれど、昨日からニューヨークは冷え込んでいる。
早朝の現在、気温華氏20度。摂氏では・・・よくわからんけどとりあえずかなりの氷点下である。夜も明けきらないうちから木枯らしにまかれて出勤する夫に、冬眠生活で昼夜が逆になっていて偶然まだ起きていた妻としては胸が痛む。と同時に、とりあえずは安定した職を持って生活を支えてくれる彼に心から感謝の念が絶えない。なにしろアメリカでは失業者数53万人というおったまげた数字が発表されたところなもんだから。特に今は自分が働ける状況になく他人に頼るしかない立場なので、家族の首が切られて途方に暮れているかもしれない多くの人々のことを思うと身がすくむ思いだ。53万人ですよ。。。

数日前、日系フリーペーパーでホワイトカラーの白人がサンドイッチマンの格好になって職を探している記事を読んだ。”自身と家族の保険完備のフルタイムの仕事を求む。障害者の妻は15の薬が常時必要”と書かれたボードを身につけ、レジュメを持ってタイムズスクエアあたりを徘徊しているとのこと。おもちゃ会社の重役だったらしいが、夏ごろにレイオフされて以来新しい職を必死に探しているらしい。白人のホワイトカラーがそんなことするなんてすごい時代になったものだと思っていたら、その人はCNNにも紹介されていた。確かナヴォツキさんとかいう名前でポーランドの名前らしい(夫によると話し方がユダヤ人っぽいので(?)ポーランド系ユダヤ人かもとのこと)。まだ仕事は見つかっていないけれど、彼のEメールアドレスもテレビで流されたりして世界中の人から励ましのEメールなどを受け取ったらしい。楽しそうなのでよかった。きっと何かいい仕事が見つかるんじゃないだろうか。何事も行動だなあと思う。

話は変わるが週末には鳥鍋と焼き鳥を食べにいった。
一応忘年会というか産前はげましの会というか、わいわい鍋をつつくことを想像してたのだが、ちょっと小粋風なところだったのでコースの一部としてちょろっと鍋が出てきただけだった。その後に鍋にラーメンを入れるのだがこれは美味しかった。でも次回行くときは”博多とんとん”の豚足コラーゲン鍋をぜひとも所望したい。加齢に伴い最近では豚肉を好むようになったのだ。関西人としては豚足といえば韓国人がよく食べるものというイメージがあるのだけれど、こっちのコリアン・レストランでそんなメニューは見たことがないな。どうなんだろう。

話を鳥鍋の会に戻すと、私のヨガの生徒さんがボーイフレンドを連れてきたんだけど、彼は大手の証券会社の職を最近失ったらしい。かの、くまさん会社。しかしその前にずっと激しく働いて稼いでいたので、とりあえず当分の間生活の心配はない。これは彼に限らないと思うけど、証券会社でバリバリやってて最近失業した人たちにはあまり暗さもないし、どっちかと言うとのんびりしてる人が多い。その彼も失業後スペインに語学留学で1ヶ月行ってたり、今は毎日ダウンタウンの自習室みたいなところを借りて小説をバリバリ書いているらしい。やっぱり投資系だなあと思う。こういう人を見ているとまあ、人生何とかなるよね、世界にはもっと大変な暮らしを強いられてる人たちがたくさんいるんだし、という気持ちになる。いや本当にそうだ。

私はとにもかくにも毎日待っている。
これが出てくれないと何も始まらないし、手に付かない。
今週末はヨガトレーニングのミッドターム・テストがある。めんどくさいのでその前に陣痛が始まってくれないかなあ、などと思っている。
# by bonishijima | 2008-12-08 21:05 | 日記

また妊娠ネタ

昨日検診に行ったら、先週やったテストでGBSというバクテリアを持ってることがわかったと言われた。健康な女性の半分くらいが持ってるらしく、大人には危害がないものの赤ちゃんに感染すればかなりの悪影響を与えるものらしい。ノーマルなことだから何も心配する必要はない、陣痛が始まったらantibiotics(抗生物質?)を点滴するからとのこと。

えー、何かいやだなぁと思った。今までいろんなテストをしてきてどれもネガティブだったのに。

家に帰ってネットで調べると、モノによっては10~35%の健康な女性が保持するとも書いてあった。抗生物質で殺してもすぐにまた蘇ってくるらしく、出産の直前(4時間くらい前までに)にantibioticsを取らなければならないそう。これは性交渉などで伝染するものじゃないらしいのだけど、一体どこでそんなバクテリアに感染したんだろう?気が付かなかったなぁ(←当たり前)

今日は一日家でネットをして過ごした。
昨日は張り切ってヨガセンターにアシスタントとレクチャーのために出かけたのだが、アシストしてるクラスの途中で強烈に下腹部が痛くなり、寝転びながら時々起き上がってアシストするような羽目に。その後の3時間レクチャーでは、座ってることも寝転んでいることも苦痛なまでになって(痛みはすぐなくなったりまたやってきたりする)、しばらくスタジオで休んでから旦那に車で迎えに来てもらおうと思っているうちに、何とか3時間過ぎた。今週が一人で遠出する最後の週かも。

することがないのでいろんな人の出産体験談をネットで読んだりしているうちに、もうどーでもいい、多分死ぬほど痛いんだろうけど何とかするしかないよなー、という気持ちになってきた。無痛分娩にしても何故か効かない人や使えない状況があるみたいだし。

とりあえず地下鉄で出産とかいうのだけにはならないようにしなくちゃ・・・
# by bonishijima | 2008-12-04 10:27 | 妊娠日記

満月の涙

もうしばらく前になってしまったけれど満月の夜にヨガのティーチャーズ・トレーニングがあった。朝から夜までの1日コースで、午前中はアーユルベーダというインドの古典医学の講義、昼からはアサナ(ポーズ)のプラクティス、休憩を挟んでプラクティス・ティーチング、アサナのスポッティング(手でポーズを補助したり矯正したりするもの)というカリキュラム。私はもう何日もうまく眠れていなくて、その日は特にとても疲れていた。

9月から始まったこのトレーニング・コースももうすぐ半ばに差し掛かり、出産を控えている私はあと1、2ヶ月しか参加できない。疲れているとだんだん英語がうまく入ってこなくなり、口数も減ってちょっと暗ーくなってしまう。簡単な呼吸法も息が続かなかったり妊婦には禁止されているものだったりして、何となく蚊帳の外。そんな時は要領よく寝転んだりして適当にしてればいいのに、腐っても日本人というか授業の時に中々アメリカ人みたいに寝たり物を食べたりできない。何となく背筋が通ってないと物事がうまく感じられないし、もうあんまり時間がないんだからがんばらなくちゃとつい思ってしまう。

何とか講義を終えてアサナ・プラクティスに入ると、しばらくするうちに何だか苦しくなってきた。もうお腹が大分大きいので、簡単な動きのシフトや呼吸がなかなか辛い。そうすると気持ち的に辛くなってきて、10分くらいすると涙がぽろぽろ出てきてしまった。

もうだめだ・・・と思ってマットの上に横になった途端、大粒の涙とうめき声のようなむせび声がばーっと出てきた。横になることもできなくなったのでそのまま立ち上がってわあわあ泣いてると、先生もびっくりして大丈夫?と来てくれたが、とりあえず一人で外のロビーに出ることにした。クラスメートの一人が心配して一緒に外まで付いてきてくれた。そこでひたすら泣いて、話を聞いてもらう。私ってばずっと疲れてたんだな。何にもできない自分が情けなくて、こんなときにお金かけてティーチャーズ・トレーニングなんかして馬鹿だったのかな、と焦ってたんだなぁ・・・

再びクラスに戻り、毛布やボルスター(長方形の大きな枕みたいなクッション)を用意してもらって寝転びながら正面から見学をした。このスタジオはシンプルだけどとても美しくて、太陽の光が差し込む中でポーズを続けるみんなはとても美しく見える。後で聞いた話では、私が外に出て行ったとき、他のみんなもついていってあげたいと思ってたらしい。「でもついていったら私も泣いてしまうから」

その後はランチ休憩をはさんでまたプラクティスだったのだが、私のこともあったからか、担当の先生が「ちょうどトレーニングも中盤だし、一人一人今の自分について報告しあう時間にしようか」と輪になってそれぞれの話を聞くことになった。大体40分くらいだったけれど、各自の話は意外にもそれはそれは濃いものだった。みんなもいろいろあるのね・・・
私なんか、母親を2ヶ月前に亡くしたばかりという人の話で、それ以降は涙が止まらなかった(私は母を亡くした人の話に弱い)。

しかし泣いた後というのは本当にすっきりするもので、10分休憩のあと始まったプラクティス・ティーチングでは打って変って元気いっぱい、やる気がもりもり沸いてすべてのポーズに参加した。人間ってうまくできてる。翌日も体は清清しいエネルギーに満ちていて、空には綺麗なお月様が浮かんでいた。
# by bonishijima | 2008-12-02 17:10 | 妊娠日記

世界の果ては

もうすぐアカルは大きな旅に出る
一体何がきっかけで彼は出発を決心するのだろう

ヨガには下に向かうエネルギー(アパナ)と上に向かうエネルギー(プラナ)という考えがあるけれど
下のチャクラから生まれて、上のチャクラ(喉のチャクラ)から死ぬというのは思えば不思議なことだ

ムンバイのテロ襲撃では小さい子供を抱えて脱出した人が何人かいた
両親は殺されてしまったけれど一緒にいたベビーシッターが懇願して子供だけ助かったり
札幌では自宅で早産して生まれて、7つの病院に入院拒否されて死んでしまった赤ちゃんがいたり
薬の副作用で祖父母を銃で殺してしまった12歳の子供がいたり

どんどん世界は悪くなっていく
そのうち本当にナウシカのような世界になってしまうのかな
2008年は何となくその入り口のような気がする
そんな年の終わりに生まれる私の子供
胸が熱くなる

でもアカルは元気だ
ご飯も美味しい
カウチに寝転んで内田春菊と金子光晴を読む
# by bonishijima | 2008-12-02 16:00 | 妊娠日記

冬眠

昨夜は痛くて一睡もできなかった。

まだ1ヶ月あるけど本当にもう生まれるかもしれないと思ったほど。
横になっても座っても強烈な痛みで、このままお腹が裂けるかもと本当に心配になった。今まで小さい、小さいと言われてたのが「なめんなよ」と本領を発揮したようだ。あまりに痛いのでタイラノールを飲もうかと思ったけど、今までせっかく薬なしでやってきたので何となく飲む気になれず、うろうろと居間や台所を歩いて気をまぎらわした。

多分にせもの陣痛と呼ばれる、Braxton Hicks contractionってやつだと思うけれど、それにしても一定の時間を置いて何度も起こったのですごく不安だったし、マジでかなりの激痛だった。マタニティヨガクラスで習った呼吸や、ヨガの四つんばいのポーズでゆっくりと呼吸をすると少し楽になったけれど・・・。

旦那を起こそうかと思ったけれど、多分にせものだろうからと迷ってるうちに夜明けになって、いつの間にかカウチで寝てしまった。7時ごろに寝室へ移動して起きたら11時だった。今日はアメリカではサンクスギビング(感謝祭)というホリデーで、みんな家族や友人と集まってターキーなどを焼いて食べる。うちのサンクスギビングは旦那が仕事で休みが取れなかったので、日曜日に持ち越すことになっている。あー、よかった・・・と思いながらテレビでムンバイのテロ情報を聞きながらまたうとうとして、気づいたら3時。やべーと思いながらも起き上がれず。

次に気づいたら何ともう5時!
まさに冬眠生活。今日一度も外に出てないよ。
とりあえず昨夜から干しっぱなしになっていた洗濯物を取り入れる。隣では楽しそうなパーティの声が聞こえるのに、私ったら何今頃洗濯物を取り入れてるんだろう。それも昨日からのもの。とほほ

そのあと這いずるように晩御飯を作る。Sauteed sockeye salmonとピラフ。最近凝ってるロマネスコというブロッコリーみたいな野菜を茹でて、けっこう美味しくできた。これが私の今日の唯一の活動。ああ、早く無事に生まれてほしい・・・
# by bonishijima | 2008-11-28 13:56 | 妊娠日記